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必要経費で節税できる?節税の仕組みや必要経費の条件なども紹介!

法人(株式会社)で一番簡単な節税対策が必要経費を多くすることです。しかし、なぜ経費で落としたら節税につながるのかの仕組みを理解している方は少ないのではないでしょうか?そこで必要経費と節税のつながりや実際いくら節税できるのかなどについて紹介していきます!

公開日 : 2021/01/27

更新日 : 2021/01/27

目次

経費における節税のよくある事例をチェック!

節税対策で最も有効な方法は経費を活用することです。具体的な事例を紹介します。

どこまでを経費として計上できるの?

Aさんは仕事で東京から大阪へ出張しました。取引先との交渉もスムーズに進み、大阪での仕事は予定していたよりも早く終わりました。

 

常に仕事で忙しいAさんは、めったに大阪に来ることはありません。せっかく来たのだからと、本来予定していた仕事の残り時間を活用して大阪観光をしました。

 

東京から帰ってきた後、Aさんは出張報告書を作成します。この時、Aさんはふと疑問に思いました。取引先との交渉の際にかかった費用は、経費として計上することができます。この時、残り時間で大阪観光をした場合の費用は経費として計上できるのでしょうか?

出張にかかった全ての額を経費として計上していいの?

基本的に出張は仕事で行っているので、経費として計上することができます。ただし、すべての金額を経費で計上できるのでしょうか?

観光にかかった部分は経費として除く

結論から申し上げますと、観光にかかった費用は経費として計上することは不可能です。観光は仕事とは関係ないとみなされるからです。

 

出張先での仕事が予定よりも早く終わり、観光をして帰ってくるというケースは多く見られます。この時、仕事でかかった領収書と観光の領収書はきちんと分けておく必要があります。

 

もし仮に観光でかかった費用を経費として計上した場合、税務調査で指摘を受け、修正申告・追徴課税の対象になります。追徴課税には加算税、延滞税も加わる可能性があり、本来よりも多くの税金を支払う結果になるので、観光にかかった部分は経費から除きましょう。

なぜ経費が節税につながるの?その仕組みとは?

節税対策の最も有効な方法として、経費を活用する方法が挙げられます。それではなぜ経費が節税につながるのでしょう。その仕組みについて解説します。

税金は「収入」ではなく「所得」に課せられる

税金は、「収入-必要経費」で算出された「所得」に課せられます。1年間の利益が700万円で経費が200万円だった場合、所得は「700万-200万」で500万円です。この500万円に税金が課せられます。

「経費で落とす」と納税額が減る

よく「経費で落とす」という言葉を用います。この「経費で落とす」とは、費用として会計処理をして帳簿に載せることです。経費として会計処理をすることで、納税額が変わります。

 

10万円を経費として計上しなかった場合、売上500万円から経費400万円を差し引いた100万円が所得です。この所得に税率を40%と仮定してかけた40万円が納税額です。

 

一方、10万円を経費として計上した場合、売上500万円から経費410万円を差し引いた90万円が所得です。この90万円に40%の税率をかけた36万円が納税額です。

 

10万円を経費として加算するかしないかで、4万円の差が生まれていることがわかります。このように経費の金額が高くなれば、納税する金額は減少します。

経費計上の注意点とは?

節税対策としてさまざまな費用を経費として計上してしまうと、脱税になる可能性があります。どんなものでも経費として計上できるというわけではないのです。

 

節税とは、税法に基づいて合法的に行うものです。一方の脱税は、税法に基づかない方法で罰則の対象になります。

具体的に必要経費として認められるものとは?

どんなものでも経費として認められているわけではありません。具体的に必要経費として認められているものを紹介します。

必要経費になる条件

必要経費とは、事業活動において利益を得るために支払った費用のことです。会社の事業のために使った費用や損金のことを指します。

 

個人的に使った費用は含まれないので注意してください。事業のために使ったつもりでも、個人的に使用したと判断された場合は必要経費として認められません。

事務所の費用

自宅の一部を事務所として活用している場合は、その一部が事務所の費用として認められ、必要経費として計上が可能です。具体的な内容については以下の通りです。

 

  • 家賃
  • 光熱費
  • 通信費
  • 自動車の燃料費
  • 仕事で車を使用した場合の高速道路代や駐車代

 

「家賃」から「自動車の燃料費」までについては、仕事とプライベートで割合を決めて按分して算出します。最後の「仕事で車を使用した場合の高速道路代や駐車代」は、全額が経費として計上が可能です。

消耗品の費用

事務用品や仕事で使用する工具などは、必要経費の中でも消耗品費として計上します。主な消耗品費として認められているものは、以下の通りです。

 

  • 事務用品
  • 仕事で使用する工具
  • 10万円未満の仕事で使用する機器、備品など

 

また、これ以外に事務機器の修理や保守にかかった費用も、機器を仕事で使用しているのであれば修繕費として計上することが可能です。

減価償却費

減価償却とは、高価な固定資産を購入した際、その費用を耐用年数で割って毎年経費として計上するルールのことです。

 

減価償却できるものとして、建物やパソコンなどの機械装置、仕事で使用する社用車などが挙げられます。また、特許権や商標権なども減価償却の対象です。

出張などの旅費交通の費用

旅費交通費とは、仕事で移動が必要になった場合の交通費や旅費などのことです。出張の場合なら、宿泊費なども旅費交通費として計上することが可能です。

接待交際の費用

接待交際費とは、仕事上外で人と合った場合に発生する費用のことです。具体的にはコーヒー代やランチ代などのような飲食代が挙げられます。

必要経費として注意した方がよいものってなに?

必要経費として挙げられるものの中には、注意した方がよいものがあります。この注意した方がよいものは、税務署などに目をつけられる可能性があるので、知っておいた方が良いでしょう。

レシートではなく領収書は怪しまれる

個人事業主であっても法人であっても、税務調査の対象です。個人事業主だからと言って、税務調査の対象から除外されるということはありません。

 

税務調査の際、レシートや領収書も確認されます。レシートの場合は、具体的な品目が書かれているので、いつ何を購入したのかが明確です。

 

しかし、領収書は具体的な中身がわかりません。多くの場合、「品代」と書かれてしまうため、仕事で必要ないものを購入しているかもしれないと疑われる可能性があります。

 

仕事上で何かを購入した場合、領収書ではなくレシートをもらうようにしましょう。そして、必ずレシートは保管しておきましょう。

スーパーやコンビニでの領収書

スーパーやコンビニの領収書は、怪しまれる典型的なものと言えます。何故なら、個人的な支出ではないかと税務署が考えるからです。

 

ただし、すべてのスーパーやコンビニの領収書が必要経費として認められないというわけではありません。取引先へのお土産などを購入した際の領収書は、交際費として認められます。

 

しかし、多くの場合は注意した方がよいものです。領収書ではなく、レシートをもらうようにしましょう。領収書にレシートをつけるという方法もおすすめです。

飲食に関係する領収書

飲食代に関係する領収書は、個人的なものと仕事で必要なものとを明確にしておく必要があります。個人的なものは必要経費として認められないからです。

 

仕事上で必要になった飲食代の領収書は、飲食をともにした人の名前及び関係、人数、目的を明確にしておきましょう。この3つのポイントを明確にしておくことで、必要経費として計上が可能です。(領収書に日付、店名、所在地、金額、飲食代であることが記載されていることが前提です。)

趣味や趣向品に関する領収書

趣味や趣向品に関する領収書も、怪しまれる典型的な例として挙げることができます。何故なら、個人的なものではないかと疑われるからです。

 

ただし、接待で必要になったものに関する趣味や趣向品の領収書は、経費として計上が可能です。この場合、目的や内容などを明確にしておく必要があります。

もし間違ったものを経費として計上した場合は?

もし間違ったものを経費として計上してしまった場合、どのようなことが起こるのでしょうか。具体的な罰則などについて紹介します。

申告もれとなり追徴課税

もし仮に勘違いで経費として認められていないものを計上してしまった場合でも、罰則が科せられます。

 

申告もれとなり、追徴課税が課せられます。追徴課税の他、ペナルティとして過少申告加算税と延滞税も課されます。

 

過少申告加算税とは、期限内に提出された申告書の納税額が少なかった場合に課せられる追徴課税です。本来納税すべき税金に、10~15%が加算されます。

 

調査通知前に自ら修正した場合には過少申告加算税はかかりません。また調査通知以後に自ら修正申告した場合の過少申告加算税の税率は5%~10%です。

 

納税額を意図的に過少に申告したと判断された場合に課せられる追徴課税です。過少申告の場合は、追徴課税に35%が加算されます。

修正申告により訂正することができる

もし、誤りに気付いた場合は、修正申告を行うことが可能です。誤りを訂正した新たな確定申告書類を作成して税務署に提出します。申告期限前の修正申告であれば、ペナルティが科せられることはありません。

確定申告時は税理士に依頼しよう

自分で確定申告をすると、必要経費の基準の判断が難しいです。

 

必要経費として認められると思っていたものが、実は認められないものだった場合、追徴課税が課せられてしまいます。「知らなかった」や「勘違いをしていた」という言い訳は通用しません。

 

また、必要経費の項目は正しくても、経費の計算でミスが生じる可能性もあります。この場合、もし本来の経費よりも高く計上してしまっていたら、追徴課税が課せられてしまいます。「単純な計算ミスでした」という言い訳は通用しないのです。

 

確定申告を行う場合には、税理士に相談しましょう。税理士は、どれが必要経費として認められているのか熟知しています。単純な間違いの可能性も低くなるので安全です。不要な罰則を避ける意味でも、税理士に相談することをおすすめします。

意外なものが経費として認められた過去の判例

意外なものが経費として認められるケースもあります。過去にあった実際の判例を紹介しますので、参考にしてください。

フェラーリが経費として認められた!?

ある会社の社長は、会社のお金を使ってフェラーリを購入しました。

 

しかし、実際にフェラーリは事業活動に使用していたのです。そのことを明確にするため、3年間の走行距離を明確にしました。更に、出張などの際に発生する旅費交通費は受け取っていませんでした。

 

その結果、フェラーリ購入にかかった費用は、必要経費として認められました。認められた要因の一つに、走行距離を明確にした点が挙げられます。明らかに仕事で使用していたとわかる客観的な事実があったことで、経費として認められたのです。

適切に必要経費を多くして節税につなげよう!

適切に必要経費を計上することは、節税につながります。しかし、専門的な知識がない場合は節税ではなく、脱税になってしまう可能性が高いと言えます。正しい節税を行うためにも、税理士にお願いしましょう。

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